夜泣き・不機嫌・よく泣く子外来
- 診療日
- 毎月 第2水曜日(完全予約制)
- 受付時間
- 8:30〜
- 診療時間
- 9:00〜17:00(第2水曜) 13:00〜17:00(第4水曜)
- ※当外来は完全予約制となっております。
- ※予約時間の厳守をお願いいたします。予約時間に遅れられた場合は、予約状況次第では診療時間の短縮または、診療をお断わりする事もございますのでご注意ください。
受診をおすすめしたいお子さん
乳・幼児期(0歳から6歳)までのお子さんで
- 夜泣きで3回以上も目が覚める
- 入眠時、朝起き、昼寝時に良く泣く
- 入眠時、朝起き、昼寝時に非常に不機嫌
- 日中泣いてばかりいる
- 日中不機嫌なことが多い
- 笑顔が少ない
などのお子さんをお持ちの保護者のみなさまはぜひ早めに、ご相談いただきますようにお勧めいたします。
受診の際は睡眠ログをお持ちください(2週間分程度)
- 赤ちゃんの「泣き」について
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泣く子は幸せではありません
赤ちゃんは「泣くのが仕事」ではありません。機嫌よくにこにこしていることが仕事です。
夜泣きがひどい、日中不機嫌で良く泣いている子どもは気分が悪くて困っているのです。幸せではないのです。それを見守る保護者もまた幸せな気持ちにはなりにくいでしょう。どちらかと言えば、よく泣いてばかりいる子には腹が立ってくるものです。
子どもたちが、にこにこと機嫌よく過ごせるようにお手伝いするのが保護者や大人たちの役割だという理解が大事です。
- 夜泣きと睡眠について
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夜泣きはなぜ起こる
胎児期、脳は眠りの状態で発生します。胎児期には動睡眠(REM)と静睡眠(non-REM)の周期が見られ、覚醒はまだ起こらないと言われています。(九大:諸隈誠一教授)
従って、ヒトは眠りから目覚める形で生を受けることになります。そしてその眠りの周期は胎児期40~50分であることが分かっています。新生児期にはこの周期がいくつか繋がって3-4時間毎の睡眠と覚醒リズムで一日を過ごすことになります。新生児期を過ぎると、眠りは次第に夜にまとまり始め、日中の覚醒時間が増加します。元々、60分未満の睡眠周期(REM, non-REM)の集まりが夜の眠りですから、そのつなぎ目はどうしても目が覚めやすい状態として残ります。特にREM睡眠時は目覚めの準備中と言ってもよいのです。
夜の眠りの間のREM時には少しぐずるなど目が覚めたように見える時間が定期的に起こります。元々定期的に目が覚めやすいものです。この時に時々夜泣きが起こると考えられるのです。眠たいのに眠れない、すっきりしない不愉快な気分が、夜泣きとなって現れます。
中枢時計と内臓時計の仲たがい
まず夜間授乳を止めてみましょう
日本では保護者が添い寝していることが多く、母乳で育てられている場合は直ぐに授乳して、早目に再入眠してもらおうとするでしょう。
実はこの授乳習慣が後々とても大変になってきます。授乳回数が多いほど将来の睡眠障害の元になることが分かって来たのです。
生後1か月(新生児期)が終わると、概日体内時計が成長し始めます。2か月では5-6時間、4か月では8時間、6カ月以降では8-12時間程度の持続した睡眠が可能になる力を備えるという報告があります。
実際に、早いお子さんでは生後4か月時に既に夜を通して眠ることができるようなります。従って理論的には、夜中の授乳は生後半年を過ぎると必要がなくなります。特に寝ている子どもを起こしてまで授乳する意味がなくなります。夜の眠りは「子どもの脳を創り、育て、メンテナンスで働きを守り、傷ついた部位を修復して、よりよい脳を創る為の時間である」ことを伝える中枢時計が成長している時に、授乳による胃の活動が内臓時計を動かして眠りを妨げることになるので、夜中に目が覚めやすくなる体内時計を作ってしまうのです。
つまり夜間の中途覚醒、睡眠持続障害・断片化と言う子どもの脳の発達を妨げる睡眠障害の元になっていきます。夜を通して眠って、しっかりと自分を育てようとしている子どもの眠りを邪魔することになってしまうリスクがあります。
日中の授乳は、続けてもかまわないのです。
- 「泣き」と不機嫌について
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夜に眠り、日中は機嫌よく遊ぶにはそれぞれのタイミングが合っていることが大事です。
入眠時刻が遅すぎたり、夜泣きで良く眠れなかったときなど、夜間の睡眠がタイミングよく取られていないと、日中に眠気が来るかもしれません。
でも体内の時計がばらついていると眠たいのになんだか興奮しているところもあって眠れない、まだ脳が確りと目覚めていないのに起きなければいけないなど、体全体のタイミングが合わない状態が生じると子どもの不機嫌さを招きます。
夜の入眠時刻や昼寝の時間になると不機嫌で泣く、起こす時にも不機嫌、保育園帰りのバスで眠ってしまい、目的地到着時に起こされて大暴れするなどの不機嫌さは、入眠・覚醒障害にあたります。不機嫌や泣きと、眠りとの関係、つまり体内時計の関連は深いのです。
不機嫌さや泣きは直接睡眠障害とは言えませんが非常に関連が深いので睡眠問題と呼んでいます。
- 睡眠と発達外来の医師紹介
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- 小児科
- 三池 輝久
- 公認心理師・臨床心理士
- 高野 美雪
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