睡眠と発達外来について
- 診療日
- 第2・第4水曜日(完全予約制)
- 受付時間
- 8:30〜
- 診療時間
- 9:00〜17:00(第2水曜) 13:00〜17:00(第4水曜)
- ※当外来は完全予約制となっております。
- ※予約時間の厳守をお願いいたします。予約時間に遅れられた場合は、予約状況次第では診療時間の短縮または、診療をお断わりする事もございますのでご注意ください。
受診をおすすめしたいお子さん
- 年齢
- 乳・幼児期(0歳から6歳)
- 睡眠問題
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- 夜、寝付きに20分以上かかる
- 夜中に3回以上目を覚ます
- 回数は少ないが夜中に30分以上起きる(定期的に2回/月以上)
- 起床時間が平日朝8時、休日9時を過ぎる
- 毎日眠りにつく時間が21時半を過ぎる
- その他
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- 言葉の発達の遅れ
- コミュニケーションが苦手
- 動きが多すぎる(多動)
- 好きなことへの集中はできるがすぐに気が散る
- 集団行動が苦手
- 突然乱暴になる
- 友達とのトラブルが多い
- 発達指数が境界領域で保護者の感覚よりも低い
(本来の能力が出ていない感じや正常の下のほうにある)
受診の際は睡眠ログをお持ちください(2週間分程度)
- 受診のタイミング
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発達は急速です。少しでもご心配な時はすぐに受診してください。
子どもの発達は一日・一日急速に進歩します。最初に記した受診をお勧めするお子さんの状態はその後の発達を邪魔するかもしれませんので放置できません。
少しでも発達に心配があると感じられるとき、生活リズムにずれがあると思われる時、すぐに対応されることが大事です。早ければ早いほど良いのです。出来れば1歳半までが目安ですが、気付いた時が適切な時です。
当院は、ご家族が診療を必要と感じた時に直ちに対応する医療を目指します。
- 子どもにとっての睡眠
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「寝る子は育つ」眠りとは?
子どもが、心(脳)も体もバランスよく成長・発達するための眠りには、いくつかの条件があります。ただ眠りの時間が長ければよいという訳ではありません。
寝る子は育つ眠りとは、
- 1. 夜の睡眠は19時から朝7時までの間に取ること。(朝7時までには起床しておく)
- 2. 夜の眠りには個人差がありますが必要な睡眠時間は途中で目覚めることなく、9-11時間の間で、平均的には10時間ほどを確保する。(これをNighttime Basic sleep duration=NBSDと呼びます)
- 3. 眠りにつく時間(入眠時刻)と朝起床時間(起床時刻)が平日・休日を問わず一定していること。(前後30分程度の幅に収まること) Basic sleep duration=NBSDと呼びます)
この3つの条件がそろって初めて子どもがすくすくと育つ眠りと言えるのです。この条件は実は乳児期から学童初期までほとんど変わりがなく適応できます。
特に、NBSDがしっかりと取られていると、お昼寝の時間や回数も安定してほぼ時間通りに眠ることができます。体内時計
体内時計と言う言葉を聞いたことがあると思います。体内時計は、大きく二つあります。
一つは中枢時計(視交叉上核:マスター時計)でもう一つは末梢(内臓)時計(食事と共に動き出す)です。中枢時計と末梢時計はお互いに協力して一日の生活を健やかに過ごせるように働いています。
特に、一日の生活を守る概日リズム体内時計は、とても大事な働きを持っており、ヒトの命を守っていると言っても過言ではありません。図を見てください。概日リズムの体内時計は、自律神経、体温調節、ホルモン分泌などの命を守る働きを統括しているのです。睡眠・覚醒は概日リズムの目安
目には見えにくい体内時計は、睡眠と覚醒のリズムを自分で記録することで、目に見えるようになり参考になります。
この記録を基に最初に示しました寝る子は育つ眠りを見直してみてください。質の良い眠りから外れる場合は、睡眠と発達外来を早いうちにお尋ねください。早ければ早いほど、生活リズムの修正はうまく行きます。適切な生活リズムが心身の発達を守ります。
お子さんも保護者も夜はしっかりと眠って心身の健康を守りましょう。「日本眠育推進協議会」ホームページから睡眠表をダウンロードできます。受診を希望されるときは二週間の記録表をお持ちください。
生活リズムと発達・発達障害
発達障害という診断名の歴史は浅く、現在一般に知られている理解は極めて不安定で偏っています。私たちの30年以上にわたる臨床経験、研究に加え国内外の報告から、発達障害とは「脳機能(働き)のバランスの崩れ、ばらつきの大きさの問題」であり、持って生まれた素質だけではなく、後天的な生活環境による要素も大きな背景となる、と考えられるに至っています。従って、この後天的要素(生活環境及び習慣)の改善により発達障害的な中核症状の改善も期待できますし、症状発現の予防も可能になると考えられます。この基本的な理解が当外来の診療の要になりますので、受信された折にはご説明できると思います。
- 診療について
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診療にはお子さんの生活の在り様の評価がまず大切で、睡眠、覚醒、食事の規則性など生活リズムそのものの規則性の確立に重点を置いた診療となります。その症状の軽重に伴い睡眠障害の治療としてのお薬の使用も考えられます。
お薬の処方は、熊本大学発達小児科当時から、過去30年以上にわたり私たちが使用し続けてきたものが主であり副作用については熟知しております。その上で、お薬を使用しない場合と比べて、使用する方が明らかに将来のお子さんの成長発達に資すると考えられる場合は服用をお勧めします。
従って、どうあろうとお薬は嫌だとお考えの保護者の皆様にはお役に立てない場合もあるかもしれません。
しかし、お子さんの将来を願うとき、お薬の使用の有無に関する判断は私たちの説明の後にお願いいたしたく思います。
お子様のために時には決断が必要なことがあり、それは発達の上で時期を逸してはいけない時期や場合があります。勿論、薬剤を使用せずに生活習慣を修正することも不可能ではありません。
その様な取り組みについてもご相談いたします。
- 睡眠と発達外来の医師紹介
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- 小児科
- 三池 輝久
- 公認心理師・臨床心理士
- 高野 美雪
お問い合わせ
- 診療時間
- 【 平日 】午前 8:30 ~ 11:00※予約のある方は指定の時間
- 休診日
- 土曜、日曜、祝日、年末年始(12月29日〜1月3日)※急患はこの限りではありません。